カラーコンセプトとブランドアイデンティティの役割
カラーコンセプトはブランドの特徴やメッセージを視覚的に表現し、ブランドアイデンティティはブランドの独自性と一貫性を確保します。顧客はブランドのカラーコンセプトを通じてブランドの提供する価値観と自分の趣向とのつながりを感じ、信頼や親近感を育むことができます。一貫したカラーパレットやブランドカラーの使用は、ブランドの一貫性と視覚的な統一感を提供し、ユーザーエクスペリエンスに一貫性をもたらします。
CX視点でのカラーコンセプトの重要性と統一の効果
CX視点でのカラーコンセプトの重要性は、前述のとおりカラーがユーザーの感情や反応に与える”ブランド体験”と密接であるためです。そのため、ブランドのカラーコンセプトを適切に設計し、一貫性を保つことは、優れた顧客体験を創出し、ブランドの差別化と競争力の向上につながります
統一されたカラーコンセプトとブランドアイデンティティは、ブランドの認知度を高め、ブランドの差別化と競争力の向上につながることから、顧客のブランドへの忠誠心（ロイヤルティ）を促進します。
UIデザインとユーザーエクスペリエンスとの関連性
カラーコンセプトの統一はUIを通じたユーザーのデジタルエクスペリエンスに一貫性をもたらし、使いやすさや満足度を向上させます。
ブランドのカラーコンセプトを体験の各要素に統一することで、ユーザーはブランドの一貫性を感じ、信頼感を持つことができます。また、これらをガイドラインとして定めておくことで、ウェブサイトやアプリを制作する際の一貫性をあらかじめ持たせることができ、混乱の回避や開発コストの削減につながります。
カラーコンセプトとブランドアイデンティティの統一の実践方法
前項で触れたように、ブランドのカラーパレットを明確に定義し、一貫性を保つためのガイドラインを作成します。
多くの企業が自身のブランドガイドラインやスタイルガイドを制定しています。これらのガイドラインには、カラーコンセプトやブランドアイデンティティに関する指針が定められており、公式ウェブサイトやデザインリソースセクションでガイドラインを公開している企業もあります。デザイナーやパートナー企業がブランドの一貫性を保つために活用することを目的として以下のような内容を含みます。
ブランドカラーの選定
ブランドに関連性のあるカラーパレットを定義し、主要なブランドカラーを選定します。
カラーパレットの制限
カラーパレットを制限して一貫性を保ちます。主要なカラーとアクセントカラーを選び、それらを使った組み合わせを指定します。
カラーの意味づけ
カラーには意味や感情を関連付けることがあります。ブランドのメッセージやイメージに合わせて、カラーの意味づけを検討します。
カラーの使用方法
カラーを効果的に使用するためのガイドラインを作成します。主要なブランドカラーの使用方法やバランスの取り方、テキストとの対比などを明示します。
色の一貫性
カラーコンセプトは、ウェブサイト、ロゴ、広告、パッケージなどのさまざまなチャネルで一貫して適用されるべきです。一貫性を保つための具体的なルールや例を提供します。
補助色の選定
カラーパレットには主要な色だけでなく、補助色も含めることがあります。補助色の選定や使用方法についてのガイドラインを作成します。